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原著
カルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌(CPE)のディスク拡散法を用いたスクリーニング検査に関する検討
1)神戸大学医学部附属病院検査部, 2)神戸大学医学部附属病院感染制御部, 3)神戸大学医学部附属病院感染症内科
中村 竜也1)2), 小林 沙織1), 大沼 健一郎1), 楠木 まり1), 林 伸英1), 大路 剛1)3), 時松 一成2), 三枝 淳1), 荒川 創一2)
(平成28年3月4日受付)
(平成28年10月27日受理)
Key words: carbapenemase, faropenem, Enterobacteriaceae, screening
要旨

 カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)は世界的に増加傾向にあり,特にカルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌(CPE)が問題となっており,日本ではIMP型が主である.これらを迅速かつ正確に検出することは,抗菌薬適正使用や院内感染対策において重要である.そこで,ぺネム系およびカルバペネム系抗菌薬の薬剤感受性ディスクを用いて,CPEスクリーニング基準の設定を試みた.カルバペネマーゼ産生株に対する阻止円径は,FRPM(5 μg)6~12 mm(平均6.9 mm)と最小の阻止円径を示した.遺伝子型別では,IMP-6でIPM(10 μg),BIPM(10 μg)の阻止円が30 mm以上を示す株が存在した.FRPMにおいて阻止円が形成された株は全てIMP-6型であった.ROC解析によるカルバペネマーゼ産生株のcutoff値は,FRPM 12 mm,MEPM(10 μg)24 mm,BIPM 29 mm,DRPM(10 μg)25 mm,IPM 26 mm,PAPM(10 μg)24 mmとなり,感度はFRPMで100%と最も良好であった.一方,特異度はMEPM,DRPMが93.44%を示し,FRPMは85.25%と2剤に比較して若干低値を示した.FRPM(5 μg)ディスクを使用した薬剤感受性試験は,簡便かつ正確なCPEのスクリーニングを可能にすると考えられた.

〔感染症誌 91: 14~19, 2017〕
別刷請求先:
(〒650-0017)兵庫県神戸市中央区楠町7-5-2
神戸大学医学部附属病院検査部 中村 竜也

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