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原著
短期間に異なる7名の患者より検出されたmeropenem耐性Escherichia coliの検討
1)大阪暁明館病院臨床検査科, 2)東邦大学看護学部感染制御学
伊藤 隆光1)2), 金坂 伊須萌2), 倉地 里枝2), 金山 明子2), 小林 寅喆2)
(平成28年1月21日受付)
(平成28年11月21日受理)
Key words: carbapenem-resistant enterobacteriaceae (CRE), IMP-6, CTX-M-2
要旨

 2014年4月から5月にかけて,当院の7名の患者よりmeropenem(MEPM)に耐性を示すEscherichia coliが分離された.7名のうち1名は長期入院中の患者から分離されたが,他の6名は入院時に採取した喀痰から分離されたため院内感染の可能性は低いと考えられた.これらの患者より分離されたE. coli 7株のimipenem(IPM)のMICは0.5 μg/mLもしくは1 μg/mLであったが,MEPMは8~32 μg/mLを示した.また,すべての株はmetallo β-lactamase(MBL)IMP-6およびextended spectrum β-lactamase(ESBL)CTX-M-2の遺伝子が確認された.Pulsed-field gel electrophoresis(PFGE)解析により,7株は同一クローンであることが確認された.入院時の検体から分離された6名のうち2名は同一の介護施設からの受診であったが,その他の4名に入院前の関連性は認められなかった.これらの結果から,MBL産生E. coliがすでに広く市中に分布している可能性が示唆された.

〔感染症誌 91: 132~136, 2017〕
別刷請求先:
(〒554-0012)大阪市此花区西九条5-4-8
大阪暁明館病院臨床検査科 伊藤 隆光

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