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原著
日本からの海外渡航者のデング熱とジカウイルス感染症の知識に関する調査
1)東京医科大学病院渡航者医療センター, 2)京都大学大学院総合生存学館
栗田 直1), 多田 有希1), 福島 慎二1), 吉川 みな子2), 濱田 篤郎1)
(平成30年2月20日受付)
(平成30年9月21日受理)
Key words: dengue fever, Zika virus infection
要旨

 海外渡航者にデング熱とジカウイルス感染症に関する適切な情報提供を行うことを目的に,半年以内に発展途上国に滞在予定のある日本からの渡航者を対象に知識状況に関するインターネット調査を実施した.対象者のうち8割以上が,デング熱やジカウイルス感染症を聞いたことがあると回答し,「蚊が媒介すること」を知っていたのはデング熱で82.8%,ジカウイルス感染症で59.2%だった.一方,「媒介蚊は昼間に吸血すること」を知っていたのはデング熱で20.0%,ジカウイルス感染症で14.2%と少なかった.また,ジカウイルス感染症が「性行為で感染すること」を知っている者は13.2%,「妊婦が感染すると胎児の健康に影響を及ぼすこと」は23.8%といずれも少なかった.

 デング熱やジカウイルス感染症を媒介する蚊が昼間吸血するという知識は,海外渡航者が予防対策を実施するために重要であり,ジカウイルス感染症が性行為で感染することや,胎児の健康に影響することも含め,今後,日本からの海外渡航者にこれらの情報を提供していく必要がある.

〔感染症誌 92: 863~868, 2018〕
別刷請求先:
(〒160-0023)東京都新宿区西新宿6丁目7番1号
東京医科大学病院渡航者医療センター 栗田 直

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