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委員会報告
全国の診療所医師を対象とした抗菌薬適正使用に関するアンケート調査
1)日本化学療法学会・日本感染症学会合同外来抗菌薬適正使用調査委員会, 2)国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンター, 3)東京医科大学病院薬剤部, 4)中浜医院, 5)慶應義塾大学病院感染制御部, 6)埼玉医科大学感染症科・感染制御科, 7)昭和大学薬学部臨床薬学講座感染制御薬学部門, 8)国際医療福祉大学医学部感染症学講座, 9)国立成育医療研究センター感染症科
具 芳明1)2), 藤友 結実子1)2), 添田 博1)3), 中浜 力1)4), 長谷川 直樹1)5), 前崎 繁文1)6), 前田 真之1)7), 松本 哲哉1)8), 宮入 烈1)9), 大曲 貴夫1)2)
要旨

 背 景:日本では抗菌薬の多くが診療所で処方されているが,その現状や医師の意識はあまり知られていない.

 目 的:診療所医師の抗菌薬適正使用の現状や意識について調査する.

 デザイン:診療所医師を対象としたアンケート調査.

 方 法:日本全国の診療所から無作為抽出した1,500診療所に医師を対象とするアンケートを送付した.

 結 果:回収数274(回収率18.3%)のうち調査に同意した269通を集計の対象とした.アクションプランや抗微生物薬適正使用の手引きの認知度は低かったが,抗菌薬適正使用についての認識や意識は高かった.感冒や急性気管支炎に抗菌薬を処方している医師が一定数おり,最も処方されているのはマクロライド系抗菌薬であった.処方の背景には医師の知識だけでなく医師患者関係など複雑な要因があることが示唆された.

 結 論:診療所医師の知識向上に加え,医師患者間のコミュニケーション改善などさまざまな手法で外来での抗菌薬適正使用を推進していく必要がある.

〔感染症誌 93: 289~297, 2019〕

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