欧文情報を見る


平成31年度北里柴三郎記念学術奨励賞受賞記念論文
インフルエンザワクチン連続接種によるワクチン効果減弱についての臨床疫学研究
大分大学医学部微生物学講座, 長崎大学熱帯医学研究所臨床感染症学分野
齊藤 信夫
(令和2年3月31日受付)
(令和2年4月24日受理)
Key words: influenza vaccine, test-negative design, repeat vaccination
要旨

 インフルエンザワクチンを毎シーズン連続して接種するとワクチン効果が減弱するかもしれないという議論がある.我々は,過去の感染を考慮したうえでこの現象を検討する臨床疫学研究を行った.その結果,9~18歳の若年者において,連続接種者のワクチン効果は当該シーズンのみ接種したものに比べ,優位に低いことが示された.また,ワクチン効果は過去のワクチン接種回数に用量依存的に低下していた.この現象は,ワクチン株間の抗原差が小さく,ワクチン株と流行株の抗原差が大きくなった場合(抗原変異)に若年者におこりやすい可能性があり,更なる検討が必要である.

〔感染症誌 94: 647~653, 2020〕
別刷請求先:
(〒879-5593)大分県由布市挾間町医大ケ丘1-1
大分大学医学部微生物学講座 齊藤 信夫

PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です